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親の介護をしないという選択│妻の両親介護日記

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50代の学び
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実際に50代になってまもなく義父母の家に介護に来てから、寝る前にふと考えることがあった。

介護する方は良かれと思いお世話をしているわけだが、それが本当に義父母にとって良いことなのか、血も繋がっていない自分が介護することを義父母は本当に望んでいることなのだろうか。

結局妻(義父母の娘)や親族など周りが介護しないといけないからということでここにに来たわけだがそれはあくまでも周りの希望であって、義父母の意見や希望ではないのではないか。

本当に義父母にとって幸せなことなのだろうか。と。

義父母と一緒に3人で生活する時間が長くなるにつれ、気のせいかもしれないが、義母の笑顔が少しづつ減っていっているような気がしていた。

最初は義母も娘婿に気を遣って笑顔をキープしていた部分もあるだろうし、本心では気兼ねなく義父にいつもどおり世話をして欲しいと思っているはずである。

日本では今後更に高齢者社会が加速し、高齢者が高齢者を介護する「老々介護」はもはや社会問題というよりは日常にあふれる一般的な現実になりつつある。

また、老々介護を生む要因が高齢化や核家族化といった環境要因だけではなく、老々介護を高齢者自身が自ら望んでそうしているケースも実は多いのではないかと感じた。

子どもたちには迷惑はかけたくはない、特に自分の子供や親族には恥ずかしい姿はできれば見せたくはないという親も実際は多いのではないだろうか。

つまり、

自分達では親(義父母)の介護をしない。

という選択肢もあってよいのではないだろうか。

あくまでも介護を放棄するのではなくアウトソースも含めた別の選択肢もあって良いのではないか。

それが親(義父母)にとっても良いことであるならばそれもなし(論外)ではないということである。

選択肢を一緒に考えることがベスト

家事も介護もお世話する側がどう思うかも大切だが、本当は介護される側がどうしてほしいかを家族で話し合って最適解を見つけていく過程が尊いことなのではないかと思う。

介護する側としては、表には出さないと肝に銘じていたとしても、やはりどこまで行っても「してあげている」という考え方は抜けないのではないだろうか。

私も心のどこかで、リモートワークながら仕事と両立しながらの介護であって、それはできれば避けたいものと思っていたはずである(知らず知らず顔や態度には出てしまっていたはずである)。

そういった内なる負の感情を介護される側(義母)は察知し感じていたのかもしれない。

分業という選択肢があっても良いのではないか

介護のあり方や課題に対してのソリューションとしては様々なものが国内でも整備されている。

例えば高齢者福祉施設。

子供や親族には気を遣っても割り切って他人には安心して介護を受けらるという方も多いという。

高齢者福祉施設の種類も多岐にわたる。

高齢者福祉施設の種類とサービス

  1. 養護老人ホーム
  2. 特別養護老人ホーム
  3. 軽費老人ホーム・有料老人ホーム
  4. 特定施設入所生活介護(介護付有料老人ホーム)
  5. 介護療養型医療施設 
  6. グループホーム
  7. 介護老人保健施設

目的や用途、環境に応じて様々な施設(選択肢)がある。

最近ではそういった介護福祉施設の情報提供を専門とする一括検索サイトがある。

専門サイトでは同じ悩みや課題を持ったユーザーからの声を蓄積しており、よくある質問や相談内容など家族との話し合いだけでは得られない情報も豊富に保有しているケースが多い。

一人で悩まずそういった専門情報サイトを活用するなどし選択肢を増やしておくことも精神衛生面においても良いのではないか。

相談する中で自分と同じ悩みを抱えるユーザーの事例や解決策なども得られるかもしれない。

その次に注目したいのが家事代行。

実際私も慣れない料理や掃除などの家事をリモートワークしながらやってみたが、両立は予想以上に大変な作業であった。

仕事との両立が負担となり、本来最も落ち着いて冷静に接する必要のある場面(何気ない会話ややりとり)において介護者がストレスが表に出てしまっては本末転倒である。

自ら体験して介護者が安定した精神衛生状態で介護できる環境を整備することも重要なことだと感じた。

実際に自分も日々の介護と仕事の両立により蓄積したストレスによって一番あたってはいけない義父母にぶつけてしまった苦い経験もある。あのときもっと冷静に落ち着いた精神状態で優しく接することがきていたら義父母にも嫌な思いをさせることはなかったはずである。反省しかない。

常時は不要だが、スポットでもたまに家事代行の方に来てもらい、部分的に掃除やゴミ出しなどの支援をしてもらいながら、分業で介護を乗り切るという選択肢があっても良いと正直に思う。

当初は核家族化を背景に都心に住む共働きの若い夫婦やファミリー層をメインターゲットとして参入が増えているサービスだが、最近ではスポットでのちょっとした家事のお手伝いを目的とした高齢者世帯への派遣も需要が増加しているのだという。

以下のようにトライアルなども行っている事業者も稀にあることから、実際に体験や試しながら相談してみると良いのではないだろうか。

これらは介護者と介護される側の気持ちや捉え方、負担軽減のバランスをうまくとりながら、介護の別のあり方を探るための選択肢の1つとして、今、高齢者を親に持つ団塊ジュニア世代に注目を集めているようである。

介護には選択肢は1つではない。自分ひとりだけが抱え込むことでもない。

これらの資料請求や見学、体験などが介護自体をもっと軽く考える(重く捉えすぎない)1つのきっかけになれば良いと思う。

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