シニア世代アラフィフの転職活動は短期決戦
51歳で8年ぶりの転職活動を再開することになったが、開始から約2週間は苦悩の日々が続いた。
前回43歳で行った転職活動とは全く違ったからである。当時は30代の約10年間での濃い経験を職務経歴書にまとめシニア世代の転職に特化した転職サイトに登録。直後に複数のエージェントから面談依頼が入り転職活動開始から一ヶ月ほどの期間で数社の最終面談に漕ぎ着け、最終的にそこから現在就業中の会社を「選択する立場で」転職活動を無事終えることができた。
40代以降のシニア世代の転職活動は短期決戦。タイミングを逃すと命取りになる。活動を開始して1ヶ月から長くても2ヶ月間が勝負だと腹をくくり臨んでいたが、予想以上に50代での転職活動の厳しさを知る初動となった。
初期の反応のなさに不安と焦り
40代の転職活動時は職務経歴書を登録した直後に複数のエージェントから反応があったため、今回もある程度反応があるものと考えていた。
しかし現実はそう甘くはなかった。2週間ほど全く反応がなかったのである。
さすがに焦りを感じ、初心に戻り、基本的な部分を見直すことにした。
結果的に状況を一変させたのは以下の2つの見直し+1つのアクションのみであった。
職務経歴書を見直し「過去の栄光から脱却」
職務経歴書を再度客観的に読み返してみた。
8年前に書いた内容に近況を少し書き足しただけとなっており、客観的に見ると、過去の栄光を10年近く経過した今でも延々語っている痛々しい経歴書に映った。
早速、過去の実績はポイントのみに集約した上で、直近5年間の中でも核となるプロジェクトの内容に限定し、より具体的な数値面と課題をどう克服したかを加え臨場感のある内容に編集した。
「半年以内」から「3ヶ月以内」に短縮し意思表示を明確に
転職サイトに職務経歴書をあげたあとに「○ヶ月以内に転職を考えている」という部分を設定することとなっていたが、変更前はあまり短めに書くと会社を首になりそうな人だと思われるのではないかと危惧して余裕を持って「半年以内」に設定していた。
しかし、思い切って「3ヶ月以内」に短縮し、転職への意思表示をエージェントにも明確に伝わるようにした。
実際に面接時にエージェントから聞いた話である為間違いはないと思うが、エージェントが人材をサーチする際はやはり半年以内よりも3ヶ月以内の候補者に優先的にアプローチするのだという。その方が効率的であり、面談を受ける確度も短期間で動く可能性も高いと感じるらしい。
シニア世代ともなれば役職もある程度高く、業務の引き継ぎなど考慮すれば転職が決まってから3ヶ月以内でそれらが完結させられることは至難の業であろう。実際に自分もそう考え「半年以内」と保険をかけていた。
それだとやはりエージェントから後回しの候補者となり、優先順位が下がるのは当然のことであった。意外に盲点である。
過去に声をかけてくれたエージェントに逆アプローチ
実は40代後半まではエージェントからの面談依頼は定期的に入っており、49歳の1年間は40代の中でも面談の引き合いは多いように感じていた。
実際にはそこが落とし穴であり、50代になってもその流れは続くであろうと当時は大きな勘違いをしてしまったのが失敗であった。
メールや転職サイト内でのメッセージ着信履歴を調べてみると、50歳の誕生日を堺にパタッと面談のオファーは途絶えていたのである。
ここまではっきりと区別されていたのか、、、と改めて思い知ることとなった。
この現実を目の当たりにした出来事が自身の考え方を180度転換する良いきっかけとなった。
まだ間に合うはず!そう思い、半年前に転職サイト経由で面談のオファーをくれていた数社のエージェントにメッセージを送信した。
「ご無沙汰しております。直近の転職市場動向含め近況の情報交換ができましたら幸いです。」
それでも返信があったのは1社だけ、、しかも1週間後にやっと届いたという感覚であった。
しかも、返信があったのは同じ会社の別の若手の担当者。彼曰く、前任者は担当部署が変わり私の転職相談を直接担当はできないが、自分が対応することになったということであった(明らかに前回とは対応が違う。。)。
渡されたリンクから手続きを進めてほしいということで、再度職務経歴書や履歴書のアップロード、面談候補日を入力しその日を待つこととなった。
恐らく40代までと50代とでは1歳違うだけでも市場価値が大きく違ってくるのであろうと想像した。
状況が一変し複数社の面接がスタートも前途多難
改めて連絡をくれたエージェントとZoom面談を行い、自己紹介と職務経歴の説明を行った。
面談に臨む前、「選ばれる立場であって、自分のために時間を割いてくれている面談に対して真摯に臨むこと」と自分に言い聞かせてから面談に入った。
シニア世代も担当したことのある(という)コンサルタントの方であったが、丁寧且つ真摯に話をしたところ、先方も親身に相談に乗っていただけ、キャリアをうまく掘り下げてくれた。
翌日からはそのエージェントが適正に合った求人情報を厳選して送付してくれるようになった。
最初はより好みをしてしまい、10社紹介してくれた中から1社程度に絞り応募していた。
40代の転職活動時はエージェント側が厳選した非公開求人の中から書類選考や一次、二次面接をすっ飛ばし、役員面接や社長面接からセッティング頂けていたが50代ともなればそうはいかない。
書類選考に最初は抵抗はあったが、コンサルタントに聞くと、50代以上の転職活動ではそれが当たり前の状況だという。自身の置かれた立場を再認識し、1社目の不採用通知を受けた翌日からは気持ちを切り替えた。
とにかく場数を踏むことを優先し条件面さえクリアしていれば積極的に書類選考に出してもらうようエージェントにお願いすることにした。
そこから、状況や環境は徐々に変化していった気がする。
先ずはエージェント側の接し方が変わった。こちらの真剣さが伝わったのか、面接前には必ず連絡をいただけ対策ミーティングの時間を取ってくれるようになった。
また何故かそれ以降書類選考率も格段にあがり、面接の機会も増えていくこととなった。
書類選考の合格率が上がった理由は詳しくはわからないが、他のエージェントに聞くと、書類選考であってもエージェント側から候補者に対して何かしら一言二言でも付加情報や口添えがあるのとないのとでは大きく結果を左右するのだという。
主観から客観的に物事を見つけ直すことと、年齢含め全ての社会や市場からの偏見や固定概念を先ずは真摯に受け入れるところからシニア世代の転職活動はスタートしたような気がする。
しかし、そこからがまた苦難の面接編に続くこととなる。
1社の一次面接は散々な結果に。。。
シニア転職はとにかく時間との勝負!急ぎ登録して初期段階でどれだけ面接回数をこなせるかが重要。感覚を1日でも早く取り戻すことを最優先で取り組むのが50代の転職活動を左右するポイント。
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